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ポスター

8月3日にお兄ちゃんが夏休みの宿題のポスターを描きました。
9種類の課題から好きなテーマのポスターを選べるのですが・・・
お兄ちゃんが一番描きたいと言った「世界平和」に関しては
5・6年生のみが対象学年でした。
仕方がないから他のを描くしかないね、と最初は言ってたのですが
別に審査の対象にならなくても構わないから、本人が一番描きたいと
思ったものを描くのが一番いいのではないか、と思えてきて。
結局、世界平和を含む3種類のポスターを描くことになったのでした。
でも、描くということはかなりの集中力と体力がいるもので、
下書きは3枚ともできたのですが、色塗りは2枚でその日は終えたのでした。
さて。。。。。この世界平和のポスター描きが思わぬ事態を我が家に招いたのでした(汗)
その日の夜、お兄ちゃんはなかなか寝付けずにいました。
そのうち「気分が悪い」と言い出したので、暑い中外で遊びすぎたかな?と心配しました。
でも、お兄ちゃんの口から予想もしない言葉が
「戦争のことを考えすぎて不安でいっぱいで気分が悪くなってきちゃった」と。
そんなに思いつめなくていいんだよ、となんとか不安を取り除こうと私はお兄ちゃんを
よしよししたり抱き寄せたりして、どうすればいいのだろうかと考えをめぐらせてました。
少し安心したのか「もう寝るね」といってようやく眠りについてくれたのでした。
ところが、どうも夢にみてしまったらしいのです。
いつものように外で兄弟やいとこたちと遊んでるときに
大きな音が聞こえて、音のする空を見上げたら曇った空から
突然戦闘機が現れて自分以外の全ての家族が死んでしまった夢を・・・見たそうなんです。
この日から今日まで、お兄ちゃんは何かに怯え、音に以上に反応し、
「もう戦争は絶対しないのか?起こらないのか?」と
何十回と繰り返し質問し始めたのです。
「大丈夫。絶対大丈夫だから」
私も何十回そう返事したでしょうか・・・
そして昨日の夜中、2時半過ぎに起きてきて
「コワイよ。」
というではないですか。
夢がきっとリアルな感じだったのでしょうね、曇った空が晴れると外で遊んで
曇り始めると不安になり家に帰ってきたり。この日の昼間はそんな感じでした。
しばらくいろいろ話をしてそれでもなかなか眠れなかったお兄ちゃん。
最後は腕枕をしてあげるとやっと眠ってくれました。
ポロポロと大粒の涙をこぼしながら
「もし、もしもお母ちゃんが死んじゃったら、ぼくも死ぬ」
って言うんです。
正直、驚いてしまいました。
どうしてそこまで深く考えこんでしまったのでしょう。
オーラの泉の影響を受けすぎでしょうか?もしや、お兄ちゃんの前世は
戦争で亡くなったか、もしくは母親や家族を亡くしたか・・・と思ってしまいました。
だって、気分が悪くなるほどに不安になるなんて・・・・
外国で戦争するのはなぜやめないのか?
なんですぐに戦争するのか?
日本がもう戦争しないのはどうしてか?
アメリカの基地はどこにどれだけあるのか?
軍隊と自衛隊はどうちがうのか?
もう戦争しないってなんで言えるのか?
何十年経ってもそれは変わらないのか?
もうもう、びっくりするくらいたくさんの質問を、答えるが難しい質問をずっと
され続け私はかなり疲れてきてしまいました。
でも、そんなこと言ってられませんよね。子供が小さな胸を痛めてるのですから。
安心を与えてあげなければ・・・・
そして、今日その不安がピークでした。
朝曇りの天気に加え、TVでは原爆の日のセレモニー。
原爆ドームを見てそして黙祷を捧げる人々を見て、
外の曇り空をみて、大きなエンジン音や飛行機の音などを聞き、
お兄ちゃんは台所で家事をしてた私の傍にきてポロポロと涙を流し始めたのです。
ギュウッと抱きしめて落ち着くのを待ちました。
そして今日1日中そんな感じでした。
お父さんが帰ってきてからも何度も何度も同じ質問を繰り返してましたが、
ようやく落ち着いてきたように思います。
食欲も落ちてたので心配でしたが、お風呂からあがってきてから
「おなかすいた」と言ってくれたので
白浜旅行で買ってきたおいしい梅干を入れた大きなおにぎりをにぎってやったら
喜んで食べてくれました。
やれやれです。笑
まだまだ、しばらくは続くかもですが、ピークは過ぎたように思います。
ポスター描きをきっかけにこんなことになるとは!
そのポスターの絵、本人は「見るとコワくなるから捨てていい」と言ったのですが、
私が見る限りでは、とてもいい絵なのでもったいないんです。
どうしようか・・・・


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コメント 7

masugi

すごい、ものすごい感受性ですね。
今はそういう世界で起こっている物事、過去の痛みに
シンパシーを感じられる子供が減っているというのに、
素晴らしいことだと思います。大変でしたでしょうが、
愛されて育った全うな人間、という印象を受けました~。
平和のありがたみと儚さを知ることが、世界平和への
第一歩だと思います。
by masugi (2007-08-07 10:35) 

みなみ

お子様のような感性を忘れていました。
学生時代に友人宅へ遊びに行った際の広島
平和記念資料館での衝撃を思い出しました。
by みなみ (2007-08-07 21:03) 

ちーぼぅ

>masugiさん
いや~、本当に参ってしました~(笑)
今日は少々飛行機を気にはしてたもののずいぶんとマシで、
私もほっとしました。
子供の意見を聞いてて思ったのは、平和を願うということは
国や宗教など難しいことではなく、大切な家族や友を失う、または傷つけてほしくないというシンプルなものが本当なのではないかということでした。
うまく書けないのですが、小難しく考える必要はないと教えられたような感じです。

>みなみさん
平和記念資料館には去年行きました。
「はだしのゲン」を見たお兄ちゃんが本物を見たいと言ったので、
広島に連れて行ったのです。
原爆投下前と投下後の違いを模型で再現されてたのをずいぶん長いこと
見てたお兄ちゃんの姿を思い出します。
「何もないよ」と言っていました。
でも、お兄ちゃんのこの思いつめるところはこれから経験するであろういろんなことを乗り越えられるのかー???と不安になります(笑)
by ちーぼぅ (2007-08-07 21:40) 

ako

いつも、ジャッキーさんのお子さんの話を読むと、とても素直に純粋に育ってるなぁと感心するのですが、感性が豊かな分、思わぬ展開になってしまうこともあるんですね。
でも、お兄ちゃんがやさしい気持ちを持っているからこそだと思います。
平和ボケしてる自分が恥ずかしいですね。。
by ako (2007-08-07 22:18) 

ちーぼぅ

>akoさん
ありがとうございます!
でも、普通だと思いますよ。子供のお友達を見てても素直でいい子がいっぱいです。
親の方は問題ありな方がたびたびいますけど(笑)
本当に思わぬ展開でした~。くたびれました~笑
by ちーぼぅ (2007-08-08 20:26) 

Lumi

ほんと兄君はすごい感受性の持ち主だわぁ。
読んでてびっくりしたよ。
私 正直な話 広島のセレモニーをニュースなので何度もみてるけど涙を流したことがないのね。
でも 兄君は涙がポロポロ。
たまらなく心がキュウとなってしまった。

兄君が描く「世界平和」のポスターぜひみたいです!
じゃっきーちゃん ぜひ描いたらブログUPお願いします。
みたくてしょうがありません。
by Lumi (2007-08-11 21:52) 

ちーぼぅ

>Lumiさん
感受性が強いのならこれから先やっていくには人よりもうんと強くなる必要があると思うのね。
悲しんだり、嘆いたりするだけなら誰でもできる。その先にいけなくちゃただの優しい人ってだけで。
もっともっと強くなってほしいです。
金曜日と土曜日にも「はだしのゲン」のドラマしてたでしょ?
私は見せたよ。冷たいようだけど、現実を見ないでというか目を背けて自分を平穏に過ごせる場所にばかり逃げてもしょうがないと思うから。
でも、あのドラマはなかなかよかったよ!
平和とか戦争以外にもも学ぶことがたくさんあった。
私も勉強させてもらったわ~。

ポスターね。私も提出するまでに写真で残しておこうとは思ってたんだー。
ポスターとかって返してもらえないよね???
でも、写真撮るの下手なんでちゃんと写せるかしら?笑
まともに撮れたらまたアップしますね。
by ちーぼぅ (2007-08-12 21:39) 

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